Pez
ペズ
バルセロナから世界へ笑顔を伝播するストリートアーティスト
1975年生まれ、バルセロナ出身のアーティスト。1999年にストリートでグラフィティを描き始め、バルセロナにおけるストリートアートのパイオニアとされる。魚をモチーフとした象徴的な笑顔のキャラクターを生み出し、ポジティブな雰囲気とエネルギーに満ちたカラフルな壁画で知られている。「Pez」は、「魚」を意味するスペイン語「El Pez」が由来。近年はバルセロナ、パリ、ニューヨーク、マイアミ、ロサンゼルス、香港など世界の20ヶ国以上のギャラリーで展示やウォールペイントを行なっており、フランス最高峰のストリートアートオークションにも出品されている。
バンクシーが監督を務めた映画「Exit Through the gift shop」を含む、ストリートアートのドキュメンタリーに出演し、著名なストリートアート本に掲載。Adidas、Reebok、Eckoなどの大手ブランドとのコラボレーション作品も注目を浴びている。
Art Style
当初のスタイルはPezのアイコンでもある「スマイリングフィッシュ」を特徴的に描いていたが、試行錯誤の上、幾何学的な構図で自身の世界観を作り上げるように進化している。グラフィティやポップアートの影響を強く受けていることからキャラクターの存在感を深掘りし、孤立しないよう、色彩とのバランスを加味している。自身がキースヘリングやロゴアーティストに魅力を感じていた事が影響し、端的にわかりやすいイメージでポジティブなメッセージと共に人々に笑顔と喜び、幸福感を波及させることを目標としている。人々の笑顔こそが彼の創作活動のエナジーとなっている。
Logo-tag
Logo-tag
彼の作品には必ず、自身のアーティスト名をコミカルに表現したタギングと魚のロゴを結び合わせた「Logo-tag (ロゴタグ)」が描かれている。他のアーティストとは異なるユニークで独創性のあるサインやグラフィティデザインを考えていた際に閃いたものである。そして、手がける作品には時折り、”Smiling Since 1999”と描かれており、彼がアーティスト活動を開始した1999年から人々に笑顔を届けるという意味が込められている。彼の分身であるスマイルフィッシュたちは様々な国の多くの人々へ幸せを届けているだろう。
Biography
December, 2018
"Save the sea 2018 " - Basel House
地球全体のプラスチック消費、私たちの生活の中で発生する残留物により海が汚染され生態系を含めた海洋環境に影響を与えている事実を訴え、環境保護への意識を高めることを目的としたマイアミのウィンウッドアート地区にて開催されたフェスティバルである。スペイン発のスプレー缶ブランドであるMontana Colors、グラフィティとビデオマッピングを融合させて世界で活動するGraffMappingとの共同プロジェクト。プロジェクションマッピングが投影されることによりPezが描いたミューラルが幻想的かつダイナミックに演出された。
July,2019
Montana Colors × Pez Collaboration
世界中の名だたるアーティストに愛されているスペイン発のスプレー缶ブランドであるMontana Colorsはブランド誕生25周年を祝う一方で、2019年にストリートアーティストとしてキャリア20周年を迎えたペズと限定版スプレー缶を発売。ペズ自身もモンタナスプレーはお気に入りで創作活動時には愛用しており、念願のコラボレーションとなった。2019年にボゴタで描いたミューラルからデザインを抜粋し、アップデートしたデザイン缶である。
2019
Urban Morphogenesis - Russia
アートの力で老朽化した都市を活性化させることを目的とした2019年より通年に渡り行われているロシアの大規模な国際アートフェスティバルである。小さな住宅地区に世界の26カ国から著名なストリートアーティストたちが一同に集まり、20階建の集合住宅壁にペイントするミューラルは最も注目度の高いイベントであり、Pezはそのアーティストの一人として現代アーティストCHIKADANIAとの共同ミューラルを制作し、多くの人々を魅了した。イベントはアーティストによるセミナーや見本市、食料品店などが軒を連ね多くの人が賑わい、盛況に幕を閉じた。