Bisco Smith
ビスコ・スミス
音楽とアートの共存を体現するアーバンアーティスト。
グラフィティライター、グラフィックデザイナー、ミュージシャンとしてのキャリアを持ち、瞬間のエネルギーを体現するジェスチャーマークと抽象化されたテキストを特徴とする表現主義への叙情的なアプローチで知られている。
キャンバスから屋外壁画に至るまで様々な形で制作を行なっており、主に白黒で描かれた作品は言葉の集まりだが、言葉を読めなくなるほど抽象化しており、見る人がデザインを味わい、有機的にエネルギーを吸収するように促している。
音楽活動、アート展示、ウォールペイントなど活動の幅は広く、世界中でライブパフォーマンスを行い、NIKE、COACH、adidas、HYPEBEASTといったクリエイティブブランドとコラボレーションを行なっている。
Art Style
自身が”Bisc1”の名で、ブルックリンを拠点としてラッパー、クラブDJとして活動していた。作品を描くプロセスとしては、フリースタイルラップの原則となる即興、意識の流れを具現化し、表現している。このスタイルは2011年、LA在住時に、アパートの壁に将来の目標などを書き出して、頭をフル回転させていた時に音楽をかけたら、本能的にフリースタイルで描き始めたことがきっかけである。音楽とアートは彼のアーティスト人生に欠かせない2本の柱である。
Skateboard
Skateboard
グラフィティに目覚めたきっかけは、幼少期に始めたスケートボード。もともと、スケートカルチャーが好きだったというビスコ。その反骨精神に溢れるカルチャーに惹かれ、グラフィティアートを始める。当時はスケートボードのロゴ制作から開始し、高校時代にはアンダーグラウンドのヒップホップやグラフィティにのめり込み、DJに転向するきっかけとなった。
Biography
Park City Utah,May 2018
THE FUTURE IS NOW
ユタ州にあるパークシティはフリースキーアスリートで16歳という若さでこの世を去ったサム・ジャッケンタールの故郷である。彼の功績を讃えるメモリアルアートとして、そして、今日から始まる未来への希望を表現するために制作されたパブリックアートプロジェクト。こども達はビスコからのアドバイスを受け、思い思いのフレーズを自分色に染めて壁に描いていく。ビスコとグラフィティアートの交流により未来ある若者の自由な発想と夢を豊かにするきっかけとなるプロジェクトとなった。
Washington.DC,September 2019
IN THIS TOGETHER
Presented by PAINT(RED)SAVE LIVES
PAINT (RED) SAVE LIVESは、エイズ撲滅のための世界初のストリートアートキャンペーン。世界最高のストリートアーティストたちが、リヨン、パリ、ロンドン、ニューヨーク、ワシントンDC、ベルリンの街をキャンバスに、見る人々にインスピレーションを与え、エイズ撲滅のために世界エイズ対策基金への資金提供を呼びかけるプロジェクトである。そのアーティストの一人としてビスコが選出された。
NIKE Headquarter,December 2019
CHAOS VS CONTROL
オレゴン州ポートランドにあるナイキ本社の内装ペインティングプロジェクト。アメリカのプロテニスプレーヤーとして活躍したジョン・マッケンローのプレースタイルとテニスコートのラインやボールの跳ね返りなどから着想を得たデザインである。ビスコのスタイリッシュでありながらも力強いタッチとアスリートの競技中の爆発的なエナジーを掛け合わせた迫力のある作品だ。